essay エッセイ

答えを示さないことは楽しみを残すこと

先日は茶道のお稽古に行ってきました。

お茶って、ただお茶を飲むだけではなく
あのシャカシャカシャカ~って立てるお茶を飲む前に
実は懐石のフルコースをいただいていて
最後のデザート的な位置で薄茶が出てきます。

抹茶も2種類。

お濃茶というどろっとしためちゃくちゃ濃いお茶と
薄茶といういわゆる抹茶があります。

途中、1度お客さんに退席していただき
茶室の装いを変えるという時間があるんです。

その時にお客さんとの問答で
「準備ができたらお鳴り物などでお知らせください」
とお客さんが言います。

つまりこれは
「お部屋の準備ができたら
 何か音のするものでお知らせしていただければ
 茶室に入りますね!」
ということなのですが・・・

なんとそれに対する亭主のの答えが

「ことにおきましては。」
というものなのです。

つまり、
「その時によって決めるので、まあ、適当に待ってってくださいよ」
という超あいまいな解答!!

いやいや、「はい」とか「いいえ」とか
決められるでしょ!!と突っ込みたかった。

それで思わず先生に「これってありなんですか?」と
鼻息荒くして聞いてしまいました。笑

すると先生の解答は・・・

「お鳴り物と言っても、 銅鑼かもしれないし、柏手かもしれないし、魚鼓を打つことかもしれないしもしかしたら亭主がお迎えに行くかもしれません。
どれにするか楽しみに待ってってくださいね、ってことで
つまり、楽しみをとっておくってことよね!」

「・・・。」

はは~っ!!
恐れ入りました。

この白黒はっきりさせない解答の中には
楽しみも、サプライズも、おもてなしも、
無限のお楽しみがつまっていたんですね!!

(今回も・・・笑)
自分の人間の小ささを思い知らされた
お稽古となりました。

なんだか頭上で利休さんがにふぉふぉふぉと笑ったような…

こころにも、現実にも余裕のない方
茶道をすると普段使わない頭がガツンと刺激され
いろんな意味で余裕が出てきますよ。

おすすめです。

それでは今日も
人生最高の1日を☆彡