essay エッセイ

長生きの花

年明けに近所の花屋さんで1本だけお花を買いました。
っといっても…
その1本のお花は小さなピンクの百合のような花で
下のほうは1本ですが、
そこから一気に8本くらいに枝分かれしていて
かなりボリュームのあるお花です。

近所のお花屋さんは以前から気になっていたけれど
自転車か徒歩でしか行けなくて
なかなか買いに行くことができなかったんです。

小さなお花屋さんですが
ショップの前も、店内もとてもきれいにしてあり
お姉さんも感じのいいかたでした。

私はお花に詳しくなくて、
こんな色で、こんなイメージで、長く持つものがいいと伝えると
何種類か候補を挙げてくれたんですが

お姉さん、お花を説明する時
「この子は~」
「そっちの子は~」
「こっちの子は~」
ってまるでママが自分の子供を紹介するように話すんです。

本当に本当に好きなんだなって
説明を受ける私まで幸せな気持ちになってしまいました。

お会計の時に
「お花屋さんってとてもいい香りがしますね」
ってお話をしたら
「そうなんです。毎日ここに来るのが楽しみで楽しみで。
 私、本当にここにいるの大好きなんです!」
と満面の笑みで応えてくださいました。

本当に好きなことをお仕事にしている人の輝きって
素敵だなって心の底から思いました。

それで、その時買った花ですが
1か月を経過していますが
まだ元気に梶田家で咲き誇っています。

1本しか買わなかったのに
おまけにってもう1本違う種類の花をつけてくれて…。

そのもう1本の方も元気に咲いています。

これ、きっとお姉さんに愛された花だからだなって思っています。

気持ちや思いって必ず伝わるんですよね。
私もそういう仕事したいな。