流鏑馬の鏑矢を持ち運ぶキャリーケースを作ってみました。弓道用のケースだと鏑の部分が大きすぎて3本しか入りません。大会となれば予備含め5本は持ち歩きたいもの。ただでさえ持ち物が多い大会の時はなるべく軽量化もかなえたいというわがままな要望に応えるべく手に入りやすいもので自作してみました。
今回は南部藩流流鏑馬で使用する鏑矢が5本入るサイズの矢筒をつくります。
鏑矢は長さ約100㎝。矢先には木製の鏑部分がついています。

矢筒の完成形はこれ


1、材料
〇アクリルサンデー・・・90㎝×45㎝のLサイズ1枚と45㎝×30㎝のSサイズ1枚
〇強力両面テープ・・・1.5m分
→やってみた結果、強力じゃなく普通の両面テープのほうが使いやすかった
〇カッター付き紐収納ケース・・・1つ。100均のセリアで購入
〇調整ができる肩掛け紐・・・1つ。100均のセリアで購入
〇ストッパー・・・1つあればOK。100均では4つで1パック。
〇古帯(もしくは厚めの布)・・・写真の1番最後にある手書きの紙参照
〇上部の巾着を止めるひも・・・必要分(40センチくらい)
〇薄めの接着心・・・帯の後ろに糸が出ている部分をカバーできる大きさ
〇そこに入れるクッション材・・・厚めのフエルト生地、底辺の形に切って




★古帯のサイズ

2、使う道具
〇ミシン&裁縫セット
〇アイロン(接着心をはります)
〇荷物梱包用の透明テープ
〇両面テープ
〇プラスティックが切れるのこぎり(ない場合はカッター)

3,作り方
1,紐カバーを切ります。
紐カバーケースは底の部分と上の部分で数センチの差があります。
そのまま使用するとそこが緩くなってしまうと思い、今回は内側の突起の部分(底から約5センチ)に合わせて切断しました。

2,古帯を裁断するサイズを決めます。
紐カバーの円周を測り(計算ではなく実際に測りましょう)そのサイズに合わせて古帯を裁断します。
手書きの紙は今回私が書いたメモですが、参考程度にご確認ください。
帯の厚さが厚いと縫い代を多めに取らないと小さく仕上がってしまいます。
今回の帯はそれを考慮せず2㎝の縫い代で切ってしまったのですが、実際に内側の筒を入れる時にきつくなってしまい苦労しました。集めの帯の時は3~3.5㎝くらいの縫い代を取りましょう。


3,古帯に薄めの接着心をはります。
帯の種類によりますが、きれいな刺繍が施されている帯は後ろ面に糸が出ています。
この糸をそのままにしておくと、最後に内側の筒を入れる段階で糸に引っかかって入りません。
今回私は糸に接着心をはらずにそのまま縫ってしまたので苦労しました。
結局、筒が入らずもう一度帯を裏返して糸をすべて切りました。(かなりの手間~)
そして出来上がりも糸が残って矢にくっついてしまうという残念な結果に。
手間を惜しまず、接着心をはって作業しましょう。
4,縫い合わせます
まず、持ち手をくっつける耳、三つ折りにして2つぬいます。
続いて本体を縫い合わせます。
上の部分は巾着のように絞れるようにしました。万が一さかさまになっても矢が出てきません。
5,内側の筒をつくります。
高さ100㎝×幅が円周分のボードがあればよかったのですが、残念ながら90㎝の高さしかなかったので今回はLサイズにSサイズをくっつけて使いました。
このボードは折り曲げができるものなのでバキッと折れることはありませんが、強度があるので
丸めるのに一苦労。輪ゴムを何個か使って丸めていき、両面テープを小さく切ってはっていきました。
両面テープは強力なものを買ってしまったのですが、これ、1度くっつけると張り直しがきかずの一発勝負。どんなに頑張ってもとれません。普通の両面テープのほうが張りなおせるし、わざわざ強力両面テープじゃなくても十分な強度でした。
最後に荷物梱包用の透明テープで底と側面が離れないように2周ぐるっと巻きました。


6,仕上げ
筒を入れて上部の巾着に紐を通してます。
また、プラスティックの底と鏑が毎回あたるので、底の部分にクッションになるものを入れるといいよと同じクラブのママからアドバイスいただいたので、さっそく入れようと思います。フエルトの厚いのがお勧めだそう。クッション材なんかでもよさそうですね。
実際に作ってみて感じた<気を付けること>
〇帯が厚いと縫い代が多めに必要だと痛感。余裕を持った縫い代設定を
〇帯裏の糸に接着心必須
〇持ち手の部分は使用者の身長に合わせて購入を。
100均のサイズは155㎝以下の子供さんには長すぎると感じました。