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135億光年先の最も遠い銀河候補を見つけた東京大学の播金先生の取材に悠希菜が同行しました

遠方の星までの距離の測り方を朝日小学生新聞に質問したことがきっかけで、135億光年先の最遠方銀河候補を発見した播金先生の取材に同行するチャンスをいただいた悠希菜。取材のための準備から取材の後のまとめまで。取材を通して成長した姿をママ目線でリポートします。

1, 悠希菜、朝小リポーターとして取材に同行

東大宇宙線研究所の梶田隆章先生の垂れ幕
先月の末、娘の悠希菜(小学4年生)は朝小リポーターとして朝日小学生新聞の記者に同行し、ある先生を取材に行ってきました。場所は東京大学柏キャンパス。

今回は娘のドキドキワクワクの初取材を母の私がリポートします。

悠希菜、宇宙にほれこむ

紫色に光る宇宙空間
悠希菜は生まれたころから好奇心旺盛。絵をかいたり、作品を作ったり、新聞を作ったり、本を作ってみたりと、今までにも様々なものにハマってきました。

近頃は待っているのは宇宙。

春休みには宇宙の講座やイベントに参加したり、国立天文台に見学にいったりJAXAの筑波宇宙センターに行って展示を観たりと大忙しでした。

「宇宙のどこが好き?」と聞いたところ…「宝石並みにきれいなところと、宇宙の謎に挑んできた人の生き方が好き」と言っていました。

遠くの星の測り方を朝日小学生新聞に質問してみた

水平線から朝日が昇る地球
そんな時、購読している朝日小学生新聞に129億光年先の星を千葉大の研究チームが観測したという記事を目にしました。

その記事を見て「すごく遠いってことはわかるけど、どうやってはかっているのかな?」と疑問を持った悠希菜。

調べてはみたけれど、わかったようなわからないような…スッキリしない顔でした。

「わからなかったら朝小に相談だ!!」というのが最近の梶田家の合言葉で、今回の件も朝小の疑問解決コーナーに相談することにしました。

きっと宇宙好きの子は同じように疑問を持っているはず。そしたら記事にしてくれるかも~なんて淡い期待を抱きながら…。

突然の連絡!まさかの取材同行!?

パソコンを打つ女性の手元
「あの質問どうなったかな」なんて2人で話していた矢先、朝日小学生新聞から1通のメールが来ました。

そこにはさらに遠い「135億光年先の銀河の候補をみつけた東大の先生の取材に同行しませんか?」という旨が書かれていました。

悠希菜は飛び上がって大喜び。

実は春休みに行った国立天文台ではコロナの影響でほとんど内部の見学ができず、ちょっと残念な思いをしました。

国立天文台の看板の横に、<東大>の文字を見つけて「日本で1番頭のいい大学の人たちはどんなことを研究しているのかな?気になるね~」と話しながら帰ってきたという思い出があったんです。

その東大の先生の取材に同行できるなんて…夢のようなお話でした。

2, 事前の準備

講座に必要なペンとノート
取材というチャンスをいただいたのですから、準備はしっかり整えたいもの。

悠希菜は宇宙の復習と、聞きたいことの整理。

私はあまり宇宙に関して詳しくなく、いつも悠希菜から教えてもらってばかりだったので、1番簡単そうな宇宙の本を貸してもらい、勉強することにしました。

具体的にはこんなことをしました。↓↓↓

宇宙に関する基本的な知識のおさらい

青い光が差す宇宙
悠希菜は持っている宇宙の図鑑を2冊総復習。さらに好きな分野のメシエカタログについても図書館で本を3冊借りてきました。

春休みに参加した宇宙関連のイベントでもらった資料を見直したり、その時にもらった本を読み返しました。

播金優一先生はどんな研究を行っているのか?

髪が長くて白い服を着た女性がパソコン作業をしている写真
取材に行く播金優一先生のHPを紹介してもらい、先生の研究について勉強しようと思ったのですが、これが結構大変で…子供が読んで理解できるような内容ではなくて、私もいろいろサポートをしながらどんなことをやっている先生なのか調べました。

先生のHPだけでなく、別のサイトでの紹介記事や解説記事を見ている時に、光のスペクトルの画像を悠希菜が発見しました。

「これはフラウンフォーファー線だよ!!」と大興奮。なぜなら春休みに参加したイベントで分光器を使って光のスペクトルで元素を特定するという実験をやっていたのです。

「分光器って今はどんなものをつかっているのかな?」そんな疑問がわいてきた悠希菜。先生への質問を整理することにしました。

悠希菜、疑問を整理する

パソコンとピンク色のメモ帳がおかれたデスク
悠希菜が朝小に相談したのは遠方の銀河の測り方でした。「すごく遠い星をどうやって測るのか?」という質問だったのですが、それ以外にも時間の許す限り質問ができるということで以下のものを考えました。

①星までの距離はどうやって測るのですか?

②遠方銀河を調べることで何が分かるのですか?

③先生の1日はどんな生活ですか?どうやって研究や観測をしていますか?

④なぜ宇宙を研究しようと思ったのですか?小さい頃から宇宙は好きでしたか?

⑤好きな天文学者は誰ですか?

⑥先生が使っている分光器が見たいです。

こんな質問を朝小リポーターがもらえる取材メモ帳に回答の記入スペースをあけてかきました。

伝えたい事、見せたいもの、渡したいものの準備をする

宇宙の巻物の隣によこになる悠希菜
準備の最終段階、先生に伝えたい事、見せたいもの、渡したいものの準備です。

まず、伝えたいこと…というか話したいことはメシエカタログ(星雲について)と好きな天文学者について。ちなみに悠希菜のすきな天文学者はアリスタルコスとヨハネスケプラーです。

見せたいものは、お気に入りの星雲デザインのTシャツと春休みから少しずつ作り足してきた宇宙に関する巻物です。A4サイズの紙を継ぎ足し継ぎ足し書いてきた宇宙の歴史はついに自分の身長を超えました。それを賞状用の筒にいれ持っていくことに。(写真)

渡したいものは、プラ板で作ったM57星雲のキーホルダー。これは星雲なのにイエローストーン国立公園の泉の色にそっくりで悠希菜としては地球と宇宙はおんなじだというサインと思っているそうです。

メモ帳に筆記具、グッツもそろえていざ本番です。

3, いざ本番!!

東大宇宙線研究所の梶田隆章先生の垂れ幕
ワクワクドキドキしながら柏キャンパスの門をくぐりました。

播金先生の研究室のトップは我らが梶田一族の誇り(※梶田先生と梶田家はまったく関係はありません!!笑)梶田隆章先生で、梶田先生の大きな垂れ幕と等身大パネルがお出迎え。

大学の研究室らしい部屋をすすみ播金先生のお部屋にたどり着きました。

全くメモが取れなかった悔しさ

東大の宇宙線研究所の播金先生と娘
はじめに先生からお話があった後で質問の時間を設けてくれることになったのですが、メモが全く取れなかった悠希菜。というのは後で聞いたことですが、書こうと思ったら話は進むし、話を聞いていたらメモが全くできなかったと。それがとても悔しかったそうです。

確かに、博物館や美術館の展示はいつまでもゆっくり眺めることができますが、誰かの話は聞きながらメモをして、メモをしながら話を聞くという2つの動作を同時に行うことが求められます。それは今まであまり経験のないことでした。

メモはほぼ白紙でインタビューが終わってしまったのですが、帰ってから記憶を頼りに質問の答えやお話の内容をまとめなおしていました。(後日、記者の松村さんから音声データをいただきました)

先生に見ていただいた宇宙の巻物

悠希菜がつくった宇宙の巻物
先生に見てほしかった宇宙の巻物。恥ずかしそうに広げましたが、先生からも記者の松村さんからも「すごいね!!」とお褒めの言葉をいただきました。何日もかけて作った甲斐があったなと私も嬉しくなりました。

さらに、プラ板でつくったM57のキーホルダーも先生に無事に渡すことができました。

メモの取り方、音声データの活用

テーブルの上に置かれたメモ帳とスマホ
今回の取材で人の話を聞きながらメモを取る<取材>はとても難しいと実感した悠希菜。今回の取材後に朝小へのリクエストとして、メモの取り方を教えてほしいとお願いしました。

メモだけでなく、携帯の録音機能を活用することもできたなと母の私はちょっと反省しました。

しかし、悔しい思いをしたからこそ、もっと学びたいうまくなりたいと思えたのではないかと感じています。

4, 新聞は読むから体験するへ

テーブルの上に新聞とNEWSのつみきがある写真
今回の取材のお話は、新聞を読むことでつながったご縁だと実感しています。

新聞は読むものという概念はもったいなさすぎる。新聞は読むだけではなくて、そこから新しいチャレンジ、出会いや学びがある…そして子供の可能性をどんどん広げてくれる知的エンターテイメントだと思います。

特に朝日小学生新聞は、読者の意見を取り入れ、読者が参加できるイベントを多く発信しています。親の力だけでは見えない世界を新聞を通して体験できる。それがこれからの新聞の力です。

これからも朝日小学生新聞をきっかけにどんどん世界が広がっていくことを悠希菜とともに楽しみにしています。

小学生新聞に関して梶田流の活用方法を書いてみました。↓↓↓

【新聞は<読む>から<体験する>の時代へ~朝日小学生新聞から広がる子供の可能性~】

5, 新聞を通して成長する

自分の写真が掲載された朝日小学生新聞を持つ娘
今回取材に同行させていただき、悠希菜も私もとても勉強になりました。

取材前の調子絵はすべて朝日小学生新聞さんが行ってくださったのですが、取材をするための物の準備や心構え、宇宙の勉強のおさらいや先生の研究を調べること。取材を受けてくださった方にお礼の手紙を送ること。そして感想を新聞社に送ること。

数時間の取材のために、いろいろな準備が必要だということを体験することができました。悠希菜自身がそれを体験できたことが、なによりも彼女の成長につながったと感じています。

取材を終えて悠希菜は改めて「宇宙飛行士になりたい!!」と夢を語っていました。そのキラキラした表情が成長ぶりを語っているようでした。

6, まとめ

東大の宇宙線研究所の播金先生と娘
今回は<取材に行くにあたって親子でどんなことをしたか?>ということをママ視点でまとめてみました。播金先生のお人柄や取材した内容に関しては別記事で紹介させていただきたいと思います。

<取材>は様々な形で学校の勉強が生きてくる場だと感じました。

朝日小学生新聞さんにはこれからも取材(誰かのお話を聞き、記事を書く)の機会を子供たちに用意していただきたいと思います。

播金先生、朝日小学生新聞さん、本当にありがとうございました。