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心と身体をいたわる梅雨の養生法

梅雨と聞くとあまり良いイメージが浮かばないという方は多いと思います。高温多湿から身体の不調も多くなりがち。そんな梅雨を健やかに乗り切るための梅雨の養生をまとめてみました。食卓でできる養生、身体を動かすことでできる養生、毎日の暮らしの中でできるちょっとした心がけが健やかな心と身体を作ります。

1, 梅雨ってどんなイメージ??

青と紫の美しいアジサイ
青空が続く時期に梅雨の養生といってもあまりピンとこないとは思うのですが、養生は季節を先取りするのがちょうどよいと言われます。雨が多くなる前に、梅雨の養生法を実践することで心も身体もよい状態で梅雨を迎えることができます。

梅雨と聞くとあまりいいイメージを持たない方が多くいると思います。雨が多く外出が億劫になったり、洗濯物が乾かなかったり、ジメジメ蒸し暑く過ごしにくかったり…そんなイメージがありますね。

また天候によって、身体の重いようなだるいような症状、ムシムシしているのに体が冷えていたり、むくみやすくなったり、頭が重くなるような頭痛があったりと、スッキリしない空模様にスッキリしない身体模様…。

そんな憂鬱な季節を前に、心と身体の養生をちょっと先取りで取り入れることで、梅雨の時期がぐんと過ごしやすくなるのです。天候に原因があると思われがちな上記の症状ですが、自分自身の身体を整えることで、その症状を改善することは十分可能です。

2, 恵みの雨が土壌を潤すように身体の土壌を豊かにする時期

新緑の森の中のイメージ
梅雨は、恵みの雨は大地を潤し、植物たちが一気に成長する生養の時期でもあります。

中医学においては天人相応といって天(自然界)の動きと人間の営みは同じと考える考え方があります。自然界を大宇宙、人間の身体を小宇宙というような呼び方もします。

雨が大地を潤し植物を成長させる土壌を豊かにするように、私達の身体においてもこの時期は土壌である<消化器官>を養う時期でもあるのです。

食べ物、休養、気功、楽しみ事を通して、身体の中の気を養い成長させることが必要な時期。生活空間も風通しを良くし、色々な面で楽しむことを心がけましょう。

この時期は湿気が邪気となって身体を傷めやすいので、身体の中に余計な水分がたまらないようにすることがポイント。

そんな梅雨の養生法のポイントをより詳しく説明していきますので、ぜひこのまま読み進めてください。

3, 食べ物でできる脾胃の養生

健康的な野菜中心の玄米菜食の食事
中医学で言う脾胃とは<消化器官>のことをさします。この時期、脾胃は活発に動く一方、オーバーワークを起こしやすい時期でもあります。気温は真夏に比べたらそれほど高くはないのですが、雨によって湿度が高いことから冷たい物が飲みたくなることが多いかも知れません。

この章では、毎日の食卓で活用できる脾胃の養生(お食事編)を紹介します。できることから取り入れてみてください。そして、ご自身の身体との対話を楽しんでください!

冷たい物に注意

氷が入った冷たいお茶
日本の梅雨特有のジメジメ、ムシムシから冷たい物をのんでスッキリしたい!!という思う方も多いのでは?

しかし、脾胃を直接冷やしてしまう冷たい物はこの時期、特に注意が必要です。冷たい飲み物で直接冷やされたされた臓器は動きが悪くなるため、正常の消化機能を発揮できません。消化不良になるばかりでなく、消化にエネルギーをとられることで全身のエネルギー不足が起こり倦怠感の原因になります。

キンキンに冷えた飲み物や冷たいデザートのようなものは脾胃の養生のことを考えたらお勧めしません。

中医学では口に入れるものは体温以上が理想的と言われます。それは脾胃の消化機能のことを考えてのこと。この心がけひとつで身体の疲れ具合が格段に改善されます。

食べ過ぎ飲みすぎに注意

お皿に盛られた鶏のから揚げ
消化器に負担をかける食べ過ぎ飲みすぎに注意しましょう。脾は湿気を嫌う臓器といわれ、湿気の多い梅雨はただでさえ負担がかかる時期です。食べ過ぎだけでなく、飲みすぎもまた脾の負担になってしまうのです。

とはいってもお付き合いでついつい…という場合もありますね。そんな時は飲みすぎ食べ過ぎた次の食事には、温かいお粥や柔麺などの消化の良いもの活用してください。1食抜くという方法も脾胃の負担の軽減になります。

消化の悪いものに注意

お皿に盛られたお刺身
消化に負担をかけないという観点から消化の悪い脂っこい物(あげもの)や生もの(おさしみ等)は控えめに。

揚げ物をいただくときは柑橘系の果汁や生のキャベツ(千切りが簡単でお勧め)を活用すると消化を促進してくれます。

また、お刺身などの生ものをいただくときは、大葉や生わざび(できればチューブではない物)を一緒に食べると、食中毒のリスクが軽減されます。

大葉は薬膳の分野では辛温解表類といって身体を温める働きがあるため、生のお刺身の持つ冷たさを軽減する働きもあります。また、そのほかの薬味といわれる食材も同じような効果が期待できます。

控えるという選択肢もありますが、食べ合わせを工夫することで身体への負担を軽減することもできます。

穀物の自然な甘み、黄色い食べ物で脾胃を養いましょう

果肉の黄色が美しい南瓜
脾胃を養う味は<甘み>です。といっても砂糖の甘みではなく、穀物の自然の甘みです。消化を助ける働きだけでなく、気や血をつくる補気(ほき)の働きもあります。

また、黄色の食べ物を活用しましょう。かぼちゃ、大豆、トウモロコシ、ゴマや豆類など、さらにキャベツや白菜には消化を助ける働きがあるのでお勧めです。

<自然な甘み><黄色>は脾を養う食べ物の目安となる色ですが、そのほかにも脾を養うことができる食材を紹介します。

インゲン、枝豆、エンドウ、ソラマメ、アスパラ、白菜、キャベツ、落花生、小松菜、カブ、カリフラワー、茄子、じゃがいも、タケノコ、レタス、ニンニク、生姜、ハト麦、鶏肉、牛肉、太刀魚、スズキ、カツオなどです。

お粥の活用

青菜が入ったお粥
ついつい食べ過ぎてしまった時や、疲れていてなんとなく食欲が出ないとき、寝込むほどでもないけどちょっと調子が悪い時には、お粥を活用してみましょう。

脾胃の調子を整え、消化吸収を助ける働きがあるのでぴったりです。また、季節の変わり目には知らぬ間に脾胃に負担がかかっていることがありますので、ぜひ活用してください。

昔の日本人は毎月1日と15日は小豆粥をいただいていたそうです。小豆は腎(アンチエイジング)に効く食べ物で、それを炊きこんで作るお粥をひと月に2回いただくことで身体への感謝の気持ちを表していたのかもしれません。

また中国では朝は温かいお粥という習慣があります。日本だとお粥は白米でつくる真っ白なお粥ですが、中国はその時冷蔵庫にある野菜や、夕ご飯の残りを入れて作ることが多いそう。だから日本おじやに近いイメージかもしれません。

また、日本だとおかゆを食べるのは病気の時というイメージがありますが、中国では脾胃の調子を整え、朝の身体をお腹から温めるという意味合いがあります。

私達日本人ももっと気軽にお粥を楽しんでみましょう。

4, 憂鬱な気持ちは脾胃の養生でスッキリ解消

カップにそそがれたハーブティ
心と身体はつながっているとよく言われますが、中医学では臓器と感情はつながっているという考えがあります。

脾と関連する感情は<思>で思考することをさします。

思考するのも度が行き過ぎて、くよくよ考え出すと脾に負担がかかります。逆に脾が弱るとくよくよ考えることが多くなります。最近くよくよ思い悩むことが多くなったなと思う時は上記の方法で、まずは食卓から脾胃の養生を始めてみてください。

また、湿気が原因で脾に負担がかかっても、くよくよ思い悩むことが多くなります。そんな時活躍するのがするハーブティー!香りは湿気を飛ばす働きがあります。

最近では1つの箱に5種類くらいのハーブティーがはいているものがあり、色々な種類を楽しむことができるようになりました。ハーブティーは種類がたくさんありますので、好みの香りをみつけてみてください。

5, 身体を動かして湿気をとばし気を巡らそう

気功をする女性
なんとなく憂鬱な梅雨の時期ですが、養生で身体を整えることでとても過ごしやすくなります。

雨で外出ができなかったり、ランニングや気功など外で行う活動に制限が出てしまいがちですが、気を回すことには適度な運動がとても有効です。また、体内の湿気を出すことで、この時期多いむくみ対策にもなります。

余分な水分を身体の外に出すことと、気を回すこと(停滞させないこと)が身体を動かす養生で大切な2つのポイントです。

お家でできる身体の余計な水分を出す方法

天候に関係なく汗をかく方法としては半身浴や足湯などがあります。

臓器の奥まで温めたい場合はお湯の温度を高めにした足湯が効果的です。半身浴やぬるめのお湯での足湯はリラックス効果が期待できます。

効率的に気を回す方法

緑の中で気功をする女性
1番効率的に気を巡らすことができるのは何と言っても気功です。

毎週オンラインで気功教室を開催しています。天候も関係なし、雨でもぬれずに自分のお部屋で気功ができます。また、季節の養生法もあわせてお伝えしていますので、ぜひこの時期は時にご活用ください。

詳しくは下記のリンクをご確認ください。

本当の自分とつながることで思い悩むことをやめる方法

また、くよくよ悩みすぎてしまう方はぜひ1度瞑想を体験してみることをお勧めします。

月に2回、瞑想会も開催していますので、自分自身と繋がる時間としてご活用ください。静寂の中で本当の自分とつながる時間は至福の時間です。

詳しくは下記のリンクをご覧ください。↓↓↓