Content コンテンツ

【解説】冬至にはなぜゆず湯とかぼちゃ?を中医学の視点から解説します~小豆かぼちゃレシピ付き~

12月23日は冬至。1年で最も昼が短く夜が長い日です。ゆず湯に入ってかぼちゃを食べて無病息災を願う日本伝統行事のひとつです。

今日はなぜ冬至にはゆず湯に入りかぼちゃを頂くのか中医学の視点で解説します。

街はクリスマスモードなんですが、この日だけはスーパーにゆずが並びかぼちゃが主役のコーナーができるというのは何とも日本らしいことですね。

また、〈ん〉がつくものを食べると運がつくと言われるそうで、にんじん、れんこん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどん、にかぼちゃを加えた7種が<冬至の七草>と言われることもあるそうです。

うどんは草ではないような気がしますが…原料が小麦だから草になるのかな?

根菜類は身体を温める陽性な食べ物ですからこの時期にはぴったりです。

さてさて、冬至と言えば<ゆず湯>と<かぼちゃ>ですが、今日はこの2つについて中医学の視点から解説をしてみようと思います。

食卓の席で「実はこんな話があるんだよ」という小話のネタにぜひどうぞ。笑

まず、ゆず湯です。

冬至にゆず湯は江戸地代に始まった風習と言われています。香りと薬効の強いゆずで邪気をはらうという目的があったそう。

たしかに薬膳の視点からもゆずは理気類という気を巡らす力がある食材です。気の流れを良くして、滞りを解消し臓器の機能を調整してくれます。また、胃腸を元気にする力も持っていて食欲不振や消化不良に効果を発揮してくれます。

ゆず湯はその香りで気を巡らせるという目的にかなう養生法ですね。

また、一般的にゆずは美肌効果やリラックス効果も期待できると言われています。

続いてかぼちゃ。

地域によってかぼちゃだけを煮て食べるところもあれば、かぼちゃと小豆を一緒に煮て食べる地域もあるそう。

冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないと言われれています。

あずきとかぼちゃを一緒に煮る<いとこ煮>(もしくは<小豆かぼちゃ>とも呼びます)は腎を元気にする食べ物です。

森林の中で深呼吸する女性

中医学で言う腎は、西洋医学でいう腎臓よりも広い意味合いを持つ臓器です。

もちろん腎臓そのものの働きを意味する場合もあるのですが、生命力も腎が司るという考え方。腎が元気だと歳を重ねても生き生きしていて若々しい印象を受けます。生命力にあふれる魅力的な人は必ず腎が元気なのです。

その腎を養うのに一躍買ってくれるのがこの小豆かぼちゃです。

【小豆かぼちゃで身体を整えよう】

天然塩の力で小豆とかぼちゃの甘みが引き出され、砂糖が入っていないのに十分甘さを感じることができる小豆かぼちゃ。

小豆かぼちゃは、トイレが近かったり、腎炎になりやすい人、むくみが出やすい人は常備食としていただくと身体がとても楽になります。

女性は生理や出産で腎の精気を使いやすく、補腎の力があるこのレシピは特におすすめです。もちろん、健康的な体質の方も甘さを十分に楽しめるレシピです。

【適応症・効能】
糖尿病、腎臓、肝臓の不調、利尿(むくみがある時や尿がすっきり出ないとき)、毒下し、疲労時回復に効果あり。

それでは作り方です。

【材料】
小豆1カップ
かぼちゃ150g
水 3カップ+1カップ
塩 こさじ1

【作り方】
①小豆1カップをよく洗ます。鍋に水3カップを入れ蓋をせずに火にかける。

②沸騰したら、煮立ち湯(水1カップ)を3~4回に分け小豆が柔らかくなるまで煮る。(柔らかさの目安は菜箸の先でつまんでつぶれるくらい)

③南瓜を2センチ角くらいに切っておく。

④菜箸の先で小豆の方さをチェックして塩を加え味を調える。

⑤④に南瓜を入れ、強火にして煮立ったら弱火にし、静かに煮込む。

⑥南瓜に火が通り、煮汁が少し残るくらいで火を止める。

※水加減は好みでよいが、煮切ってしまうとパサパサになるので少しゆるいくらいがちょうどよい。

肝の不調に使う小豆枕の材料である小豆

【中医学的アドバイス】
小豆は身体にたまった余計な水分を抜き、膿や毒素を排出する力があると言われています。薬効を最大限に活用したい場合は煮こぼさずにつかいます。

女性は毎月の生理や出産時に腎の精気を使います。小豆は腎を補い気を補充するので女性には特におすすめの食材です。

また、一般的にも小豆はポリフェノール、食物繊維、ビタミンBが豊富といわれるとても優柔な食材です。身体の調子を整える場合は特に、良質な小豆、良質なかぼちゃを用意するとより効果を感じることができると思います。

【お買い物情報&耳寄り情報】
北海道十勝の森田農園さんの小豆はとても良質でお勧めです。↓↓↓
北海道十勝森田農園

それでは今日も
人生最高の1日を☆彡