essay エッセイ

決めることで開ける未来がある

今日は私が自分の心の声に初めて応えた出来事についてのお話です。

私は20歳のころ両側の卵巣に腫瘍ができて手術をしました。

当時は大学2年生で、防衛大というちょっと特殊な大学で
訓練やら体育から身体を使った科目が多く、
痛みによってそれに参加できないということは退学を意味しました。

自衛官になるのは小さいころからの夢。

やっとつかんだ防衛大を病気を理由に退学するわけにはいきませんでした。

だから手術するという選択肢に疑問も迷いもなかったんです。

結局、年末年始の休暇を使って手術して、手術の7日後には
訓練に参加していました。

それから5年の月日が流れました。

卵巣の腫瘍のことなどすっかり忘れていた私に
昔感じたような違和感がよみがえりました。

検査をすると再発。

「え?終わった話じゃなかったの?」が正直な感想でした。

担当医の先生の話を聞く中で
「体質だからね、何度でも再発しますから」
とまるで他人事のように…まあ、他人事ですよね。笑

さらっと言われたことに怒りにも似た感情を抱きました。

その後、再度手術の日程を決めるという話になるも…

「なんか違う。」
「なんか違うぞ。」
という心の声に邪魔をされて、
その後の話はほとんど覚えていないくらいでした。

それまで私はお医者さんって神格化された魔法使いのように思っていました。

なんでも治してくれて、その人の健康を本気で考えてくれて
100パーセント健康な体にしてくれる・・・みたいな。

でもそうじゃないんだ。
お医者さんだって人間なんだと思うと同時に
この命は私のもので、たぶんおそらく
私がどうにかするんだという決意のようなものが沸き上がってきました。

この命は誰の手にもゆだねない。

そう思ったけれど、具体的な方法なんてわかりません。
ただそう決心したんです。

方法はわからないけど決心した。
すると、運命が動き出しました。

20歳の時に知り合い親しくしているおじいちゃんがいました。

彼は食養生という方法で多くの難病を終わらせてきたという経験があります。

そのおじいちゃんのところで
一緒に生活しながら本格的な食養生の勉強と
21日間の半断食を経験する運びになったんです。
(この辺は長くなるのでまたの機会にお話しします。)

現代医療を否定するわけではありません。医学の進歩で多くの命が救われるようになりました。

常識的に考えれば、再発したら医療に頼るというのは、ごく普通の考え方だと思います。

しかし、この時に私の心は
「それは違う」
と思ってしまったんです。

そしてそれを私自身が無視できなかった。

もう、ぐいっと胸ぐらをつかまれて
「そっちじゃない!!」って言われている感じでした。

ここで言いたいのは
自分の心の声を受け取って、その声にこたえる…
つまりその声が求めるように行動を起こしていくことで
開ける未来もあるということです。

現代医療もそのほかの方法も
私にとっては同じテーブルの上で、
ただ単にこの時は現代医療じゃないそのほかの方を選んだということ。

どっちがいい、どっちが悪いではないのです。

それまでの私は常識や社会の目を気にして生きてきました。

でも、自分の命にかかわることを突き付けられたとき
常識や社会の目は全く気ならなくなりました。

だから<私はこっち>と恐れることなく決めることができました。

後悔とか、周りの反対とか、恐怖心とか、不安とか
そういうネガティブな気持ちが起こるかと思ったら全く逆。

方法もわからない、手段もない、相談先もこの時点で全くなしという状態だったんですが
すごくすがすがしい気持ちで、病気なのにもはやワクワクするほど。笑

そして「もう何が起こっても私は解決できる」という謎の自信まで沸き起こってきたんです。

きっと自分の命に責任を取るってこういうことなのかなと。

きっと誰もが自分で決めていく人生を望んでいて、
それって、どんな結果になろうとも納得するし、
自分で決めることですっごくエネルギーが出たりするんだなって感じた
初めての体験でした。

だから、違和感とか、心に引っかかることとか
本当にわずかな心の動きを無視しないでほしい。

それ、絶対重要なサインです。

方法がわからなくても、手段がなくても
その心の声を受け取って決めることで
きっと人生は開けていくと私は思います。

最近、心にひっかかってるものありますか?
繰り返し心の中に沸き起こってくる感情はありますか?

ちょっと手を止めてその感情を掌にのせてみてください。
きっと新しい発見があるはずです。

それでは今日も
人生最高の1日を☆彡